21.しかと

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2005年1月4日

しかと中ですなんでも、世の中はハッピーニューイヤーとかいって、僕の乗馬クラブでもオモチつきをしているとかしていないとか。僕たちお馬には全く関係ないけどね。でも、僕は怒っています。SKさんもSSさんもこのところ全然姿を見せないし。僕のことを忘れてしまったのかな。僕は怒っています。もう土日を2回連続して乗馬クラブにやって来なかったんだよ。他のお馬さん立ちは皆、面倒見てくれる人間がいるのに僕だけ、担当のITさんがちょっとだけかまってくれるだけ。僕は怒っています。

−訳者注:訳者は年末・年始の帰省などでマイヨジョーヌに長い間ご無沙汰してしまいました。土日を2回もやり過ごしたのは久々でした。ようやく年が明けて乗馬クラブに駆けつけ、マイヨジョーヌの馬房に行くと、マイヨジョーヌが耳を絞って(お分かりでしょう。怒っているのです)、おまけに馬房の奥の方に体を寄せてあらぬ方を向いて私たちを完全無視です。普段なら声を掛けると、「ブヒブヒ(ブタじゃないですよ)」啼いて顔を出すのですが、この日はこちらの声掛けにも反応せず、「しかと」されてしまいました。馬房の中に入って人参で釣っても、ますます耳を絞って地団太を踏む始末で手に負えませんでした。

結局、機嫌をを直すまで10数分かかりました。私たちはこれを「しかと事件」と呼んで、「マイヨジョーヌを2週間ほったらかしにしておかないこと」を教訓としています。こんな馬って他にいるんでしょうか?(笑)


2005年5月

放水銃金魚の池最近、金魚くん達の池に数センチの太さのエンビの管を入れて、そこから第1馬場や裏の第2馬場とかに配管工事をしているんだ。そんでもって、その先にはでっかい槍みたいなモンがついてるよ。ようやく完成したようなので、どうするんだろうと思って見ていたら、槍の先からプシュっと水が出てきた!なんと30mくらいは簡単に水が飛んでる。いままで、指導員の青年達が一生懸命ホースを引っ張りまわして、夏の乾燥した馬場に水をまいていたけど、これなら楽ちんだね。

でも、放水する時はいきなり水を出さないでちゃんと警告してね。水が出るときのプシュプシュっていう大きな音と水しぶきに驚くのは僕たち馬なんだから。

−訳者注:これはドイツ製の放水スプレーガンを設置して、配管工事をしたものです。ヨーロッパなどの農場や果樹園などに自動で水を撒いている光景を良く見かけますが、アレを想像していただければお分かりと思います。乗馬クラブの馬場は砂を入れているので、夏だけでなく冬場でも天気が続いて乾燥すると砂が舞い上がります。そのため水撒きは非常に重要な作業です。この設備で水撒きが自動化できたのかと、思いきや実際はそうでもなかったようです。スイッチのON/OFFの機能しかなくて水量を調整できないため、スタッフが放水量と向きを手で調整しないと、とんでもない方向に水が飛びます。まあ、ホースで水撒きをやっていた時のように、汗水流してホースを引き回す必要はありませんが、自動散水はできないようです。ホースで水撒きをしていたときは馬も予め予測がついたのでしょう、水を撒き始めても驚きませんでしたが、このスプレーガンでは音と激しい放水のため最初は一斉に馬たちが驚いて走り回りました。もちろん、乗馬中に。今では、水撒きの時に予めスタッフが警告するため、特に敏感な馬は馬場から退散するようにしています。


2005年10月14日

SSさんが変なモノを僕の鼻面に持ってきて曰く、「マヨちゃん、ホレこれ食べなさい。どう?美味しいよ、たぶん」。ふん!何これ!おかしなものを食べさせるんじゃないよ。僕は黒砂糖が大好きなの!こんなもん知らん。SSさん、「まあー、つまらないわね。これは馬のクッキーなんだから。りんご味で美味しいのにねえ。いいわ、他の馬にあげるわよ。プンプン!」

−訳者注:馬のクッキーなるものをマイヨジョーヌに与えてみました。案の定、食べてくれません。基本的に、新しいものには食いつかないタイプなんで、仕方がありません。過去にも角砂糖を与えて食べてくれませんでした。黒砂糖も最初は食べてくれませんでしたが、ふと食べてみて味をしめてからは乗馬の運動後、砂糖を要求するようになりました。馬のクッキーも気長に餌付けしてみましょう(笑)。


2005年11月25日

笠松競馬最近、SKさん、SSさんがクラブに来る回数が少ないなあと思っていたら、ひょいと今日二人が現れた。SSさんが「マヨちゃん元気―ぃ!?先々週は金沢、先週は岐阜まで行ってきたわよ。どうしてだと思う?」だって。知るわけ無いだろー全く!僕のことほっておいて、何やってんだよー。SSさん曰く、「あのねー、あなたの弟分のホマレと、妹分のポンちゃんに会いに金沢競馬場と、笠松競馬場に行ってきたのよ。2頭とも勝てなかったけど、元気に走っていて感激したわよ。初めて応援に行けたから今度撮った写真を見せてあげるわ!うん」。僕には全く興味ないんですけど、、、それよりちゃんとクラブに来て僕にニンジン頂戴よ。って、言っても分からないかなあ。

−訳者注:応援に行った馬の名前はホームページを参照してください。マイヨジョーヌのオーナーである訳者は毎週土・日曜日はマイヨジョーヌの相手をしてやらなければならず、仕事と乗馬で一週間全く暇がありません。中央競馬の応援に行くとマイヨジョーヌの相手をする時間がなくなります。地方競馬で走る馬の応援も平日のため、なかなかいけません。今回は遠距離の遠征が重なって、土日を犠牲にしたため乗馬クラブへ行く頻度が減りました。マイヨジョーヌは立腹の様子で目つきが変わっていました。ごめんなさい、その分人参の量を増やすからネ。


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