32.ありがとう
2014年7月5日(土)
7月4日夜 たくさんお花を頂きましたマイヨジョーヌは2014年7月5日午前11時7分に永眠しました。
一か月半前に、少々重い疝痛を発症し、3本の痛み止め注射で何とか事なきを得ました。しかし、7月4日(金)に再発し、痛み止めと点滴、オーナーの私たちが駆け付けて、ブラッシングと引き馬運動をして回復に向かっていたようでした。翌日の朝、39.9度の高熱といつもの元気のなさに獣医さんに診てもらいました。直腸検査をすると腸に変位があるとのこと。治療の甲斐なく力尽き、25歳と5ヶ月の天寿を全うしました。大往生だと思います。
私たちオーナーの許にやってきたのが1993年2月、マイヨジョーヌ4歳の時でした。それから21年以上の付き合いです。初めて乗せてもらった時はその背中の柔らかさにびっくりしたものです。また、若いころには馬本来の小心さのせいで何度、落馬させられたことか。骨折は鎖骨、手のひらの骨折など1回どころではありませんでした。それも、懐かしい思い出です。しかし、15歳を過ぎてからは落ち着いた馬になり、落馬の恐れもなくなりました。
乗馬クラブに顔を見せると足音だけで私たちが来たのが分かって、大きな嘶きで向かえてくれる馬でした。土曜日曜しか会わないのに、しっかりと自分に役立つ人を覚えている、という賢い馬でした。私たちにとっては「馬」というより、もう「家族」でした。土曜日曜に私たちが居ると、他の人を威嚇し、近づかせない馬でした。これは、自分達、「家族」の輪の中に入ってくるなというアピールだそうです。その一方、平日は誰にも優しく媚を売っていたそうです。賢い!(笑)
私たちは、マイヨジョーヌを通じて、たくさんの方々と知り合いになれ、楽しい日々を過ごしてこられました。もし、マイヨジョーヌと知り合えなかったら、私たちの生活はありふれたつまらないものだったかもしれません。たくさんの牧場の方々、乗馬サークル、競馬サークル、、、いろいろな方々と交流することができました。ただただ、マイヨジョーヌに「ありとがとう」と言うしかありません。
マイヨジョーヌの訃報は、乗馬クラブであっという間に広がり、たくさんの方々が訪れてくれて手を合わせてくれました。また。たくさんの花束をいただきました。このクラブで、かつてこんなたくさんの方々が馬の死に立ち会うことはなかったそうです。マイヨジョーヌの21年に渡る功績でしょう。たくさんの方々に見送られ、最後まで幸せな馬でした。ちょうど、7月5日はその名前の由来でもある、2014ツール・ド・フランスがスタートした日でした。ちゃんと自分の引き際のステージを考えてくれたのかな。
もう一度言わせてください、私たちの「家族」になってくれて、ありがとう、マイヨジョーヌ。