ハセノスマイル「がんばる記」

2000年11月4日(土) 百日草特別 サラ系3歳 500万下 (混)[特指] 馬齢
第6回東京1日目 第9レース (芝1,800m) 晴れ 稍重

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 レオキャンディ 3 江田照 53 (美)田子 東京10/14 サファイヤ500 村田53 芝14 5/14 464
2 マイネルヘネシー 3 坂井 54 (美)稲葉 東京10/08 アイビーS 吉田53 芝14 4/10 466
3 エイシンスペンサー 3 柴田善 54 (栗)坂口則 京都10/14 新馬 四位53 芝16 1/9 484
4 ラブダンスサイト 3 菊沢徳 54 (美)萩原 中山10/01 新馬 菊沢徳53 芝16 1/16 458
5 ハセノスマイル 3 蛯名 54 (盛)小西 盛岡10/14 3歳 谷地54 ダ14 7/8 460
6 テンリットル 3 水野史 54 (高)川嶋 高崎10/14 3歳 佐川54 ダ15 6/10 465
7 アグネスジャンボ 3 岡部 54 (美)藤沢和 東京10/21 新馬 岡部53 芝16 1/12 472
8 カシマサキモリ 3 田中勝 54 (美)飯塚 中山 9/23 芙蓉S 柴田善53 芝16 3/10 518
9 マイネシンデレラ 3 松永幹 53 (美)畠山吉 東京10/14 サファイヤ500 田中勝53 芝14 11/14 410
10 ハリケーンルドルフ 3 田面木 54 ()柴田人 東京10/08 新馬 田面木53 芝18 1/15 450
11 マイネルコンシャス 3 横山典 54 (美)河野 福島10/22 きんもくせい500 中館53 芝17 2/13 486
12 オースミステイヤー 3 ロバー 54 (栗)白井 京都10/08 新馬 四位53 芝16 1/12 494

盛岡、小西重征厩舎の3歳馬、ハセノスマイルが中央場所初挑戦。岩手では中央競馬挑戦に消極的と思われている小西厩舎だけに、こんなチャンスはめったに無い。勇んで東京競馬場に応援に駆けつけた。当日は、はるばる北海道からも応援者あり。これは頑張らねば。

鞍上:蛯名正義騎手ハセノスマイル元気厩舎サイドから聞こえてくる話によると、ハセノスマイルは「ダートがからっきしダメ、芝なら良く走る」とのことで中央挑戦となった由。事実、盛岡芝の新馬戦を軽く勝ち上がったものの、続くダート戦では7着と惨敗。中央の馬たちに混じってどんな走りを見せてくれるのか。牧場でのやんちゃ振りを思い出すにつけ、どんな馬に成長しているのかも楽しみであった。

パドックに現れたハセノスマイル、立派な馬に成長している。当然だが2歳の時に比べて2回りは大きくなっている印象。体の張りと艶も申し分ない。レースが楽しみだ。鞍上は今年からアメリカに武者修行に出かけている蛯名正義騎手。オーナーさんは結構蛯名騎手を自馬に乗せているので関係が深いのであろう。トップジョッキーの手腕を見せてもらいたいもの。

とはいえ、[地]馬の宿命、ハセノスマイルの人気はまるでない。同じ[地]馬(高崎)テンリットルと仲良く最低人気だ。くやしい!1番人気は、評判馬クロフネを新馬戦で破ったエイシンスペンサーが当然のように。2番人気は、オースミステイヤー。3番人気はハリケーンルドルフと、人気はいずれも新馬1着組。以下、マイネルコンシャス、カシマサキモリ、レオキャンディマイネルヘネシー、ラブダンスサイト、マイネシンデレラ、と続き。ハセノスマイルは10番人気。テンリットルが11番人気であった。人気の分けるであろうと思われたアグネスジャンボは当日レース前に競走除外に。

レーススタート。5番ハセノスマイルが出遅れ気味にスタート。行き脚がつかず最後方に置いていかれる。先頭は2マイネルヘネシーが奪い、1馬身差で3番人気10ハリケーンルドルフが続く。直後に11マイネルコンシャス、2番人気12オースミステイヤー。更に1馬身差で内に1レオキャンディ、その外に1番人気3エイシンスペンサーが続く。以下、4ラブダンスサイト、8カシマサキモリがそれぞれ1馬身差、6テンリットル、9マイネシンデレラと固まって追走。5ハセノスマイルは最後方を4馬身ほど離されて追走している。

4コーナー大外を追い込む向こう正面で10ハリケーンルドルフが先頭2マイネルヘネシーを追いつめる勢いで上がってくる。1レオキャンディ、3エイシンスペンサーも徐々に前を伺う勢いだが何せ東京コース、勝負は直線。3コーナーで10ハリケーンルドルフが先頭2マイネルヘネシーに外から並びかけ、並走状態に。11マイネルコンシャスが単独で3番手に。その後ろは1レオキャンディ、3エイシンスペンサー、12オースミステイヤーが4番手集団を形成。後続の5頭は3馬身以上引き離されてしまった。3コーナーから4コーナーにかけて12オースミステイヤーが仕掛けて4番手集団の前に出る。1レオキャンディ、3エイシンスペンサーはまだ動かない。後方5頭が差を詰めてきて、前後の間隔が縮まってくる。

4コーナーを回って直線に向くと先頭に立ったのは10ハリケーンルドルフ。残り400mで前の各馬が追い出しにかかり集団はダンゴ状態に。中段からは1レオキャンディ、3エイシンスペンサーが並んで追い込みをかけてくる。その前で、12オースミステイヤーが逃げる10ハリケーンルドルフを捕らえる勢い。最後方から6テンリットル、5ハセノスマイルにも鞭が入る。5ハセノスマイルは大外に位置取り、鞭が入って必死に追っている。

結局ゴール前100mあまりで抜け出した3エイシンスペンサーが余裕の勝利。連れて追い込んだ1レオキャンディが2着を確保。3着は早めに動いた12オースミステイヤーが粘って10ハリケーンルドルフを交わしてゴールイン。5ハセノスマイルは大外を追い込んでビリから3頭を交わして8着ゴールインであった。

レース結果差の無い8着ゴール

馬名 体重 増減 タイム/差
1 3 エイシンスペンサー 480 -4 1:49.4
2 1 レオキャンディ 462 -2 1・3/4
3 12 オースミステイヤー 492 -2 アタマ
4 10 ハリケーンルドルフ 450 0 1/2
5 11 マイネルコンシャス 486 0 3
6 6 テンリットル 460 -5 1/2
7 2 マイネルヘネシー 472 +6 1/2
8 5 ハセノスマイル 454 -6 ハナ
9 8 カシマサキモリ 468 +4 ハナ
10 4 ラブダンスサイト 466 +2 ハナ
11 9 マイネシンデレラ 472 -2 1・3/4
  7 アグネスジャンボ     除外

事前に、蛯名騎手が「今日は無理しないで、じわっと行きます」と言っていたそうで、そのとおりの競馬であった。初手合わせだけに、無理せず馬の力を試したような乗り方であった。レース後、「良く走っている。力はある」と言ってくれたそうで、今後が楽しみだ。馬体もしっかりしているし、きっと活躍してくれるだろう。

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