マツアルダニティー「がんばる記」
1999年12月4日(土) 3歳新馬 サラ系3歳 (馬齢)
第5回中山1日目 第5レース (芝1,600m) 晴れ 良
出走馬
馬 | 馬名 | 性 | 齢 | 騎手 | 斤量 | 厩舎 | 前走 |
1 | アンバンション | 牝 | 3 | 菊沢徳 | 53 | (美)加藤修 |
初出走(ホリスキー×ハレルヤトウショウ) |
2 | ノボシスター | 牝 | 3 | 横山義 | 53 | (美)吉永正 | 初出走(アサティス×カリスタギャロップ) |
3 | マツアルダニティー | 牝 | 3 | ☆田村宏 | 52 | (美)山田 | 初出走(ゴールデンフェザント×マツキャロル) |
4 | デインロウ | 牡 | 3 | ▲高橋智 | 51 | (美)大久洋 | 初出走(ベーリング×レイデイヴィヴィアン) |
5 | マイネルコロシアム | 牡 | 3 | 郷原 | 54 | (美)中島 | 初出走(タマモクロス×マイネアリーナ) |
6 | サンタママ | 牝 | 3 | 岡部 | 53 | (美)松山 | 初出走(リアフアン×サング) |
7 | マイネルカヴァリエ | 牡 | 3 | 江田照 | 54 | (美)稲葉 | 初出走(ダンスホール×メイアイグデイー) |
8 | ケイアイライアン | 牡 | 3 | 勝浦 | 54 | (美)久恒 | 初出走(メジロライアン×ハツピータツプ) |
9 | ジーガーコマンド | 牡 | 3 | 大西 | 54 | (美)佐々亜 | 初出走(コマンダーインチーフ×ジーガーターセル) |
10 | ナスノハヤブサ | 牡 | 3 | 的場 | 54 | (美)平井 | 初出走(テインバーカントリー×アカンテ) |
11 | シンボリアパッチ | 牡 | 3 | 加藤和 | 54 | (美)畠山重 | 初出走(インディアンリッジ×ターレイス) |
12 | ニシノアルタイア | 牡 | 3 | 水野 | 54 | (美)星野 | 初出走(パラダイスクリーク×ブランドロツチ) |
13 | アサクサイミグレ | 牡 | 3 | 和田 | 54 | (美)本郷 | 初出走(オペラハウス×スイートキヤリー) |
14 | リセットボタン | 牝 | 3 | 田中勝 | 53 | (美)宗像 | 初出走(デヘア×オードラ) |
15 | リーパス | 牡 | 3 | ロバーツ | 54 | (美)上原 | 初出走(ダイイシス×リアリカル) |
1999年最後の中山開催。3歳デビューのチャンスはこの開催限り。我がマツアルダニティーも、ようやく新馬出走にこぎつけられたようだ。母マツキャロルは中央競馬で約2年出走し、2勝をあげた馬。そろそろ活躍馬がでて欲しいところ。牧場でのマツアルダニティーは勝ち気で性格も良く、体つきも伸びがあって良い馬と評価されていた馬である。
パドック。馬体重発表は、いささかがっかり。新聞紙上の推定体重は410kg前後とあったが、実際は398kgであった。パドック入りしたマツアルダニティーは牝馬らしく、いかにも細くてスマート。骨格そのものは並だが、ついている筋肉が薄いのだろうか。脾腹もやや巻き上がって寂しい感じがする。パドック入りから落ち付きがないのも、新馬だから仕方がないか。とはいえ、馬そのものはいたって元気な様子。女の仔らしく、メンコ、むながい、バンデージはピンクで統一。さらには、たてがみを編み込んでもらって、その留め具には小さな花びらがついている。厩務員さんに可愛いがられているのだと、一安心。勝負服もピンクである。これなら、遠くからでもどこを走っているかすぐ分かる。
さて、新馬戦は血統と、調教の様子だけが頼り。新聞紙上で稽古がすばらしいと評価されているナスノハヤブサが1番人気。2番人気もこれまた調教でスピードを見せていた、アンバンション。3番人気は、サンタママ。以下、ジーガーコマンド、ニシノアルタイア、ケイアイライアン、リーパス、リセットボタン、シンボリアパッチ、マイネルカヴァリエ、までのベスト10。マツアルダニティーは単勝15番人気の最低人気であった。
騎手は田村宏騎手。2年目の若手騎手で減量1kgをプレゼント。体重の少ないマツアルダニティーにとっては、たとえ1kgでも軽い方が良い。返し馬は、軽く気合いを付けただけ。カメラのファインダーを覗く私には、他の馬数頭と一緒にギャロップをするマツアルダニティーの後ろ姿が見えた。後脚の蹴りが強く、おしりがピョンピョン跳ね上がる。その弾むような走りは、他の馬に比べてゴムまりのよう。なんとなくワクワクするシーンであった。
レースは芝1600m。4コーナーポケットからの発走である。スターターの合図があって、レーススタート。3マツアルダニティー、スタートは内につつまれて後退。6サンタママ、9ジーガーコマンド、10ナスノハヤブサが一団となって先行。2ノボシスター、14リセットボタンが追走。第3集団を4デインロウ、5マイネルコロシアム、12ニシノアルタイアが形成。3マツアルダニティーは後方集団においていかれる。向こう正面で先頭の2頭、6サンタママ、9ジーガーコマンド、が後退。替わって15リーパスが上がってくる。
3コーナーでは先頭、1番人気10ナスノハヤブサに15リーパスが並びかける。3馬身おいて6サンタママ、12ニシノアルタイア、11シンボリアパッチが追走。後続は1団となって追走している。4コーナーでも尚も、10ナスノハヤブサ、15リーパスの先頭争い。直線を向いて10ナスノハヤブサが突き放す。15リーパスは脱落。残り、200mを過ぎたあたりで後方から12ニシノアルタイア、11シンボリアパッチなど後続が激しく追い上げてくる。ゴール直前で12ニシノアルタイア、11シンボリアパッチが10ナスノハヤブサを交わす。後続がなだれを打ってゴールに飛び込んだというレースであった。結局、12ニシノアルタイアが1着。1馬身半おかれて11シンボリアパッチが2着であった。3着は4コーナードンジリから追い込んだ1アンバンションが、8ケイアイライアンを際どく交わして入った。3マツアルダニティーは元気に走って12着であった。
レース結果
順 馬 馬名 体重 タイム/差 1 12 ニシノアルタイア 488 1:38.6 2 11 シンボリアパッチ 448 1・1/2 3 1 アンバンション 490 1/2 4 8 ケイアイライアン 478 クビ 5 5 マイネルコロシアム 444 3/4 6 10 ナスノハヤブサ 500 1/2 7 15 リーパス 452 クビ 8 7 マイネルカヴァリエ 446 クビ 9 9 ジーガーコマンド 478 ハナ 10 14 リセットボタン 456 1・1/2 11 4 デインロウ 462 1/2 12 3 マツアルダニティー 398 1/2 13 13 アサクサイミグレ 448 ハナ 14 2 ノボシスター 416 1・3/4 15 6 サンタママ 448 2 新馬緒戦、馬体重も398kgと、まだまだこれからの馬であろう。元気に走って、無事に帰ってきてくれたことがなにより。12着とはいえ、勝ち馬から1.0秒差であり、そう悲観する程でもない。返し馬で見せてくれた、あのゴムまりが弾むようなバネに、はっきりと将来性を感じさせてくれた。必ず大物になってくれることだろう。