フタバウイナー「がんばる記」

2001年3月2日(金) サラ系3歳 選抜3歳
第20回大井5日目 第2レース (ダ1,000m) 晴れ 重

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 フタバウイナー 3 久保一 54 (大井)三坂盛 初出走(父:ニホンピロウイナー、母:ミヤシロオープン)
2 ホシノキンメダル 3 内田博 53 (大井)須田明 初出走(父:ラストタイクーン、母:ヤシマスキャン)
3 アスキットリュウ 3 吉井 54 (大井)飯野貞 初出走(父:メジロマックイーン、母:ケイエフアクトレス)
4 ビービーラブ 3 荒山 53 (大井)中村護 初出走(父:ビワハヤヒデ、母:ウイナーズゴールド)
5 ダイワルソー 3 戸崎 54 (大井)矢作 初出走(父:リンドシェーバー、母:ダイワシヤトー)
6 エンジェルデリー 3 桑島 53 (大井)長尾 大井 2/01 3歳 張田53 ダ12 10/12 450
7 オトメユリ 3 53 (大井)香取和 大井 2/17 3歳 戸崎53 ダ12 8/9 431
8 オーシャンテイオー 3 川本 54 (大井)高岩隆 大井 2/13 3歳 川本54 ダ10 4/11 449
9 モミジスピリット 3 本村 54 (大井)村上頼 大井 2/13 3歳 本村54 ダ10 5/10 452
10 アルカスポート 3 鎌田 53 (大井)小池 大井 2/13 3歳 堀53 ダ10 6/9 433
11 フォリクル 3 的場文 54 (大井)阪本一 初出走(父:サマーサスピション、母:コイワメービス)
12 エイコーレーマー 3 國平 53 (大井)井上 大井 2/01 3歳 國平53 ダ12 8/12 421
13 ミスターカールソン 3 佐藤祐 54 (大井)大山二 大井 2/17 選抜3歳 石崎54 ダ12 9/12 441

ミヤシロブルボンの弟フタバウイナーの初出走である。大井(小林)に入厩してからも、やんちゃな性格で仕上がりが遅れているという噂を聞いていたが、果たしてやっと明けて3歳(旧4歳)の3月に出走にこぎつけた。当歳の10月に牧場でフタバウイナーが乳離れをするところを見ている私は、「母を呼んで寂しいいななき声を上げていたあの仔がねえ」と、出走表を見てしばし感慨にひたったのである。姉テイエムマッハが体が無くて良い成績を上げられず引退したため、全弟のフタバウイナーはどんな馬に成長しているのか、楽しみと気掛かりが半々で大井競馬場に向かった。

久保勇一騎手パドックでは元気いっぱい前日の雨模様がウソのように晴れ上がった競馬場。しかし、馬場は乾かず重馬場である。レースは2レースだけに人影もまばらで見る方は楽。もっとも大井でパドックが混み合うなんてめったに無いが。フタバウイナーは1枠1番、パドックに真っ先に現れた。黄色いメンコにブリンカーをつけている。残念、素顔を見たかったのに、、、専門紙によると、三坂師が「ウマっけが強いうまで、たたいてからだろうね」とコメントを寄せている。事実、能力試験では8頭立ての8着。緒戦は回ってくるだけか?

しかし、馬体重は498kg。これにはビックリ!1歳(旧2歳)の時には同期のクリスタルビーム、ハセノスマイルと共にそこそこの大きさだったのだが、よくもここまで大きくなったものである。ここでも感慨深いものがこみ上げてきた。馬体は堂々とし締まって、張りがあり贔屓目無しに良い馬だ。これでも、叩いてからなのかと少々疑問に思ったもの。馬は厩務員さん2人が両脇をがっちり押さえて周回。ウマっけが強いというだけに、周りの牝馬に配慮しての堅いガードと見た。

人気は、的場文鞍上のフォリクル、続いてホシノキンメダルの未出走組。エンジェルデリーオーシャンテイオーの経験馬が続く。5番人気以下は、アスキットリュウミスターカールソンモミジスピリットビービーラブエイコーレーマーダイワルソーフタバウイナーアルカスポートの順であった。フタバウイナーはブービー人気。仕方が無いところか。鞍上、久保勇一騎手にお任せするだけだ。

最後の直線の攻防騎手が騎乗して、返し馬に。返し馬でも元気一杯で駆けていった。馬場は重馬場で、蹄の音がパンパン響いて、いかにも馬場が堅そうに感じる。何も無ければ良いがと不安になったのも事実である。ともあれ、レースはダート1000m外回り。向こう正面真ん中過ぎあたりからのスタートである。

ファンファーレが鳴り、各馬一斉にゲートイン。ところが急にゲート前が慌ただしくなった。7オトメユリがどゲートで暴れたのか馬体に故障を発症して発走除外になってしまった。レースが少々遅れ、再びスターターが旗を振ってようやくレーススタート。1フタバウイナーはスタートで遅れもなく無難にスタート。2番手をキープ。しかし、外から11フォリクル、13ミスターカールソンがかぶせてくる。3コーナーへは3アスキットリュウが先頭、2番手11フォリクル。続いて、13ミスターカールソン、1フタバウイナー。直後に、4ビービーラブ、2ホシノキンメダル、5ダイワルソーが集団で追走。9モミジスピリット、8オーシャンテイオーと続き、3馬身以上遅れて12イコーレーマー、10アルカスポート、6エンジェルデリーが追いかける。レースは少々縦長になりつつも、ほぼ隊列は変わらず4コーナーを抜けていく。

正面に向いて、残り400m。1フタバウイナーは最内を必死で追っている。先頭、3アスキットリュウが必死に逃げるも、直後に11フォリクルがピッタリマークしている。3番手13ミスターカールソンは離れて追走。1フタバウイナーが徐々に下がって行く。外から8オーシャンテイオー、5ダイワルソー、9モミジスピリットが追い込み態勢で必死に追っている。

結局、残り100mで先頭に立った11フォリクルが2着に1馬身半差をつけて完勝。2着は、逃げた3アスキットリュウが後続を押さえてがんばった。3着は4馬身差で、13ミスターカールソンが確保。我が1フタバウイナーはがんばったけど8着であった。

レース結果8着ゴール

馬名 体重 増減 タイム/差
1 11 フォリクル 474 初出走 1:02.4
2 3 アスキットリュウ 452 初出走 1・1/2
3 13 ミスターカールソン 441 0 4
4 8 オーシャンテイオー 451 +2 3
5 5 ダイワルソー 494 初出走 3/4
6 9 モミジスピリット 447 -5 1
7 2 ホシノキンメダル 472 初出走 1
8 1 フタバウイナー 498 初出走 1/2
9 12 エイコーレーマー 420 -1 1/2
10 6 エンジェルデリー 445 -5 2・1/2
11 4 ビービーラブ 418 初出走 アタマ
12 10 アルカスポート 431 -2 2
  7 オトメユリ 424 -7 除外

まあ、仕方が無いであろう。498kgの馬体は立派といっても、稽古をしてもう少し絞った方が良いだろう。レース後の調教師さんの弁によれば、フタバウイナーはウマっけが強くて牝馬が100m先にいても見つけて興奮するそうだ。パドックでは絶対牝馬を見せないようにと厳命していたというが、そんなところがまだ子供なのだろう。次の3/25からの大井開催でも使うとのこと。叩いての変り身に期待したい。

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