ブルーマーブル「がんばる記」

1999年12月31日(金) 3歳新馬 サラ3歳
第10回船橋5日目 第4レース (ダ1,000m) 曇り 良

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 シャイアンライフ 3 桑島 53 (船橋)新井 船橋12/15 能試 桑島 ダ8 52.4 2/5
2 ヤマノラスカル 3 張田 53 (船橋)岡林 船橋12/15 能試 張田 ダ8 53.5 5/5
3 トートダパンプ 3 湯浅 53 (船橋)熊坂光 船橋 9/22 能試 湯浅 ダ8 53.9 5/5
4 ヤマノパーフェクト 3 白田 53 (船橋)後藤 船橋11/2 能試 白田 ダ8 52.6 6/6
5 イベルフローラ 3 岩崎 53 (船橋)鈴木総 船橋12/15 能試 岩崎 ダ8 53.9 6/6
6 ワンモアプリティ 3 秋田 53 (船橋)白川 船橋11/2 能試 秋田 ダ8 52.6 5/6
7 ヤマノシルエット 3 石井 53 (船橋)岡島一 船橋12/15 能試 石井 ダ8 54.0 5/6
8 ブルーマーブル 3 左海 53 (船橋)米山 船橋12/15 能試 左海 ダ8 51.0 1/6
9 アグネスリフォー 3 小林照 53 (船橋)榊原 船橋12/15 能試 森 ダ8 52.8 4/6
10 ジュウジアイ 3 佐藤祐 53 (船橋)出川博 船橋12/15 能試 佐藤祐 ダ8 51.9 1/6
11 タヤスウォークライ 3 柿本 53 (船橋)柿本 船橋 9/1 能試 柿本 ダ8 52.6 3/4
12 クィーンアイ 3 音部 53 (船橋)岡島茂 船橋12/15 能試 音部 ダ8 53.3 4/5

名古屋、北海道と転籍して、一体何時デビューするのだろうかとやきもきさせてくれたブルーマーブル。今度は船橋に転籍という情報をつかんで早速厩舎を訪問し情報収集。北海道デビューの話もあったが、目標は南関東で走らせることだったので、デビューを遅らせたとのこと。

姉はJRAオープン馬のシアトルブリッジである。必然的にこのブルーマーブルにもかかる期待は大きい。2週前の能力試験では2着馬に1.5秒差7馬身をつけてブッチギリで勝ったそうである。さて、12月31日の新馬戦。大晦日に大花火を打ち上げることができるか。いそいそと船橋競馬場に向かった。

朝から曇り空とはいえ雨の気配はない。ところが、船橋競馬場に着くと地面がかなり濡れている。聞くと朝からかなりの雨が降ったそうだ。局所的なゲリラ雨だったのだ。これで砂がしまってスピード競馬になるのだろうか。ともあれ、コース状態は「良」であった。

鞍上:左海騎手パドックではやる気十分1番人気はブルーマーブルが獲得。新聞各紙も能試と追い切りの様子から本命視している。続くは、血統的に魅力のジュウジアイ。祖母が中央で活躍したジュウジアローで、能試のタイムも上々。この2頭がぬけた存在である。続いて、調教でサラC1の馬に先着し好調教のタヤスウォークライ。能試タイムが良いシャイアンライフヤマノラスカルと牡馬勢が続く。

パドック。ブルーマーブルは厩務員さんと調教助手の2人引きで出てきた。メンコをして折角の可愛い顔が見えない。しかしやはり新馬戦である。ブルーマーブル、こころなしかソワソワしている感じであるが、ハミを取って二人をぐいぐい引っ張っている。気合は上々。2人引きにしたのは正解であろう。その日前半のレースというのは、ぼやぼやしているとあっという間に過ぎてしまうものである。ブルーマーブルにしばらく注目して、他の馬を見る余裕が出てきたと思ったら、もう騎手が騎乗である。騎手は若手の左海誠二騎手。只今リーディング13位。

馬場入り後の返し馬も、外ラチ沿いを軽くサーと流していった。後肢の蹴りも強く、ここでもやはり上々である。レースは短距離1000mで、2コーナーからのスタートである。遠くの正面スタンドからもメンコの色で分かる。返し馬をした後すぐに輪乗りに入って、あとはスタートを待つだけ。

向こう正面5〜6番手返し馬は元気よくレーススタート。スタート後10ジュウジアイが持ち前のセンスで、さっと前に出る。直後を8ブルーマーブルが追っ付けぎみながら先行争い。しかし、8ブルーマーブルはすぐに控える。直線では10ジュウジアイ、2ヤマノラスカル、3トートダパンプが先行。2馬身後方に9アグネスリフォー、12クィーンアイ、8ブルーマーブルがごった返した集団で追走する。このまま3コーナーへ。先頭10ジュウジアイがどんどん後続を突き放す。

4コーナーを回ったところで2ヤマノラスカルに4〜5馬身の差。直線に向いても離す一方。後ろから、4ヤマノパーフェクトが抜け出してきて2番手に。しかし、前を追いつめる脚はない。さらに後ろから11タヤスウォークライと1シャイアンライフが追い込んでくる。

結局、10ジュウジアイが逃げ切って完勝。10ジュウジアイの力を見せ付けられたレースであった。追い込んだ11タヤスウォークライが2着。1シャイアンライフが3着を確保。8ブルーマーブルは直線に向いて集団の中でもまれながら、騎手のムチが入るも脚色は冴えず9着であった。

レース結果直線の攻防

馬名 体重 増減 タイム/差
1 10 ジュウジアイ 452 - 1.02.0
2 11 タヤスウォークライ 446 - 8
3 1 シャイアンライフ 443 - 1/2
4 4 ヤマノパーフェクト 461 - 2
5 2 ヤマノラスカル 473 - 2
6 3 トートダパンプ 441 - 1・1/2
7 6 ワンモアプリティ 422 - 3/4
8 5 イベルフローラ 398 - 2・1/2
9 8 ブルーマーブル 418 - 1・1/2
10 9 クィーンアイ 420 - 2
11 12 ヤマノシルエット 491 - 1
12 7 テッケンドリーム 428 - 3

私がブルーマーブルよ!レース後、馬寄せで調教助手に敗因を聞いた。ブルーマーブルはスタート前に立ち上がって、ゲートの前に肢を乗せたそうである。それで左海騎手は、どうも無いであろうと思ったが無理はしなかったとのこと。スタート後控えたのはそのためであろう。能力試験でも逃げて楽勝だっただけに、今回のようにもまれて砂をかぶったのは初めてであろう。それで、走る気を無くしたのかもしれない。今回は実力を全く出していないし、敗因がはっきりしているだけに気落ちは全くない。次走に期待しよう。ただ、ゲートで暴れたので、ゲート再試験の通告をされたそうである(苦笑)

レース後、厩舎でブルーマーブルに会った。肢などには全く心配はないそうで一安心である。調教助手の方は絶対勝てると思っていただけに少々がっかりの様子である。「これも競馬ですよ」と慰めるだけであった。

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