シアトルブリッジ「がんばる記」
2000年3月25日(土) マーチ・ステークス(G3) サラ系5歳以上 オープン ハンデ
第3回中山1日目 第11レース (ダ1,800m)曇り 稍重
出走馬
馬 | 質 | 馬名 | 性 | 齢 | 騎手 | 斤量 | 厩舎 | 前走 |
1 | 先 | タマモストロング | 牡 | 6 | 小池 | 57.5 | (栗)吉永忍 | 阪神 3/5 仁川S 小池56 ダ18 1/10 480 |
2 | 先 | シアトルブリッジ | 牝 | 5 | 柿元 | 53 | (栗)昆 | 京都 2/12 すばるS 柿元53 ダ14 15/16 464 |
3 | 先 | キングデール | 牡 | 5 | 小野 | 54 | (美)中野栄 | 浦和12/13 浦和記念 大塚54 ダ20 7/9 494 |
4 | 差 | ホーマンスピリット | 牡 | 6 | 横山典 | 55 | (栗)安田隆 | 阪神 3/5 仁川S 飯田56 ダ18 3/10 474 |
5 | 逃 | スマートボーイ | 牡 | 6 | 伊藤直 | 56 | (美)伊藤圭 | 阪神 3/5 仁川S 伊藤直56 ダ18 2/10 470 |
6 | 差 | キングオブジェイ | 牡 | 6 | 江田照 | 56 | (美)高市 | 中山 3/5 オーシャンS 横山典56 芝12 10/15 508 |
7 | 差 | テセウスフリーゼ | 牡 | 9 | 蛯名 | 54 | (美)新関 | 東京 2/20 フェブラリS 横山義57 ダ16 12/16 494 |
8 | 差 | ショウナンダンディ | セ | 8 | 吉田 | 52 | (美)土田 | 船橋 3/8 ダイオ記念 橋本広55 ダ24 10/11 505 |
9 | 先 | タヤスアンティーム | 牡 | 6 | 北村宏 | 54 | (栗)森 | 中山 2/26 アクアS1600 芹沢58 ダ18 7/16 504 |
10 | 差 | バクシンヒーロー | 牡 | 5 | 田中勝 | 52 | (美)小林 | 阪神 3/5 仁川S 福永55 ダ18 4/10 484 |
11 | 差 | エーピーバースト | 牡 | 5 | 安田康 | 53 | (栗)安田伊 | 中京 3/12 遠州灘S1600 安田康55 ダ23 1/14 490 |
12 | 追 | ゴールドジャパン | 牡 | 9 | 小林淳 | 50 | (美)相川 | 中山 3/5 オーシャンS 小林淳55 芝12 9/15 472 |
13 | 差 | ナナヨーウォリアー | 牡 | 6 | 熊沢 | 53 | (栗)浅見 | 阪神 3/5 仁川S 熊沢56 ダ18 5/10 464 |
14 | 差 | ユーワミラージュ | 牡 | 8 | 天間 | 52 | (美)堀井 | 船橋 3/8 ダイオ記念 柴田善55 ダ24 5/11 501 |
15 | 追 | チョウカイライジン | 牡 | 8 | 柴田善 | 55 | (美)中野隆 | 中山 1/16 ニューイヤS 柴田善55 芝16 14/14 538 |
前走、すばるS(ダ1400m)を15着と大敗したシアトルブリッジ。原因は明らかに距離であり、忙しいペースに戸惑ったもの。ジワっと先行して好位で競馬をするタイプだけに、短距離レースは合わなかったのであろう。約1ヶ月ぶりに、中山ダート1800mのマーチS(G3)に出走してきた。
シアトルブリッジは前走後、今年度新しく調教師になられた栗東昆調教師の厩舎に移籍した。競馬ブックのインタビューを読むと、やる気満々、何かやってくれそう。期待大である。シアトルブリッジも新しいスタッフに囲まれて、フレッシュな気持ちで頑張って欲しいもの。ちなみに、厩務員さんもそのまま新厩舎に移籍とのことで、その点は安心。
さて、初の中山見参、初コース。距離に不安はないものの、中山名物の急坂と輸送のイレ込みが無ければよいがと、それだけを心配しながら競馬場に向かった。土曜のメインレースだけに、パドックはそれほど混んではいないものの、さすがにメインは人であふれている。天候は曇り、前日の雨の影響で馬場は稍重発表であった。
パドックに。シアトルブリッジは今までのメンコをはずして素顔で現れた。今週の調教でもメンコを外していたので予想をしていたのだが、やはり懐かしい顔を生で見られて嬉しい限り。シアトルブリッジは星も何もないので特徴がないのだが...馬体重は-12kg。出てきたシアトルブリッジの体を見ると、正直、やはり、脾腹のあたりが巻きあがっていかにもさみしい感じがする。さらに、右前肢の出が少々ぎこちなく、浮いたような歩様である。やはり、長距離輸送の影響が出たのか。心配なパドックの様子であった。鞍上はデビュー以来、ここまで手綱を取り続けてきてくれている柿元嘉和騎手。騎手騎乗合図に昆調教師もパドックに現れて、馬のおしりをポンポンと軽く叩いて激励。シアトルブリッジは騎手を乗せて馬道に消えていった。
人気は、ここまで6連勝のタマモストロング。ハンデ57.5kgも既に克服しており、仁川S1800m1着の力はやはり1枚上。続いて、仁川S2着のスマートボーイ、4着バクシンヒーローと続く。我が、シアトルブリッジは4番人気。前走の大敗で若干人気落ちか。ただ、このマーチSは牝馬の連対が全く無いというデータがあるだけに、人気落ちも仕方が無いか。5番人気も、やはり仁川S組のホーマンスピリット。以下、エーピーバースト、キングオブジェイ、チョウカイライジン、タヤスアンティーム、ナナヨーウォリアーと続く。何だ!牝馬はシアトルブリッジだけか...
返し馬に現れたシアトルブリッジには軽く気合いをつけただけの返し馬。遠くから見ると、編み上げたタテガミのせいか、さらに首も細く見えてしまう。やはり、今日は...と不安がよぎるだけであった。
レーススタート。シアトルブリッジのスタートは悪くない。内の1番人気1タマモストロングも先行したいのか2シアトルブリッジと競り合う。ここは柿元騎手、おとなしく1タマモストロングに先行を許して控える。1コーナーへは5スマートボーイが先頭で突入。1馬身差で内、1タマモストロング、外、6キングオブジェイで追走。2シアトルブリッジは4番手で2コーナーへ。1コーナーから2コーナーにかけて9タヤスアンティームが上がってペースを撹乱。1タマモストロングは最内4番手を好位追走。その直ぐ後ろを2シアトルブリッジが追いかける。そのまま、向こう正面へ。
向こう正面で11エーピーバーストがまくってどんどん上がってくる。3コーナー手前では2シアトルブリッジのグループに追いつく。さらに3コーナー手前から1タマモストロングが徐々に進出、先頭の5スマートボーイを脅かす。9タヤスアンティームは脚が上がって後退。4ホーマンスピリット、11エーピーバーストが連れ立って3コーナーから4コーナーへかけて先頭集団に取りつく勢い。2シアトルブリッジは最内3番手でがんばっている。
4コーナーを回って、直線に向いて残り150mから、1タマモストロングが力強く抜け出して簡単に5スマートボーイを追い落とす。粘った5スマートボーイは3馬身差ながら2着。後方から、早めに追い込んだ12ゴールドジャパンと差してきた10バクシンヒーローが前2頭に完敗ながらも3、4着。2シアトルブリッジは残り200mの坂が応えたか、直線ずるずる後退して10着であった。
レース結果
順 馬 馬名 体重 増減 タイム/差 1 1 タマモストロング 474 -6 1.49.7 2 5 スマートボーイ 482 +12 3 3 12 ゴールドジャパン 470 -2 3・1/2 4 10 バクシンヒーロー 490 +6 1・1/4 5 15 チョウカイライジン 540 +2 1・1/4 6 11 エーピーバースト 492 +2 アタマ 7 4 ホーマンスピリット 466 -8 4 8 6 キングオブジェイ 508 0 ハナ 9 14 ユーワミラージュ 496 -5 クビ 10 2 シアトルブリッジ 452 -12 クビ 11 9 タヤスアンティーム 496 -8 1 12 7 テセウスフリーゼ 488 -6 3/4 13 8 ショウナンダンディ 506 +1 5 14 3 キングデール 498 +4 2・1/2 15 13 ナナヨーウォリアー 458 -6 クビ
やはり、長距離輸送が応えたのであろう。馬体重-12kgが全てを物語っている。柿元騎手もコメントしているように、シアトルブリッジは輸送に敏感なところがあるそうだ。やはり、牝馬は難しい...
この後は、京都のアンタレスSであろうか。シアトルブリッジには軽いダートが向いているような気がする。京都では好成績を上げているので、次走までにきっちり仕上げてくれることを厩舎スタッフにお願いするのみである。