アトラスエース「がんばる記」

1999年2月14日(日) バレンタイン特別 サラ系B3以下
第16回宇都宮5日目 第9レース(ダ1,900m) 晴 良

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 セプテンバーナイン 5 内田利 55 (宇)花塚進 宇2/03 B2下特 高橋和 53 ダ19 4着 479
2 ダイテンミノル 7 山口博 53 (宇)木村進 2/04 C1 佐々木 54 ダ15 7着 450
3 マロンスラヴィック 6 山口竜 55 (宇)荒川嘉 宇2/03 B2下特 平澤則 53 ダ19 2着 445
4 タイハクブラスト 7 古澤泰 54 (宇)田畑勝 宇1/30 B3特 古澤泰 53 ダ15 1着 422
5 スターテンション 5 青木秀 53 (宇)前田利 1/17 C級 山口竜 53 ダ18 4着 445
6 アトラスエース 5 早川順 53 (足)日野啓 宇2/04 C1 早川順 55 ダ15 4着 480
7 ユーシーアイドル 7 平澤則 55 (宇)山口敬 宇2/04 C1 平澤則 56 ダ15 1着 468
8 ランニングホーマー 7 鈴木正 53 (宇)仁岸進 宇1/07 B3特 加藤和 54 ダ15 2着 478
9 ムサシクリエス 8 高橋和 55 (足)稲村友 宇2/03 B2下特 蛯名民 53 ダ19 8着 454
10 スノートレオーネ 5 大木義 53 (足)手塚佳 宇1/31 C2 大木義 55 ダ14 1着 480
11 フレアリングセレス 5 佐々木 54 (宇)川村元 宇2/03 B2下特 佐々木 53 ダ19 7着 470

2/4のC1級のレースでシンガリから追走、追い上げたものの4着とハイペースの競馬に追走がやっとというレースをしたアトラスエースは、先行するのか、追い込むのか、レースが始まらないとわからない。これが所謂、ムラ駆けというやつか。アトラスエースは血統的には長距離はもってこいだけに、距離が1900mに変わって大駆けしてもおかしくない。ともあれ、レースはサラB3以下の特別戦、格上挑戦である。強い馬がいる。筆頭は、B2下特別を2着したマロンスラヴィック。不得手の1900m戦で2着して、1着馬がいないここは勝てるチャンス。次いで、前走アトラスエースの1着をしたユーシーアイドル。1900mは2勝しているだけに無視できない。復帰緒戦で格上相手に2着したランニングホーマーも侮れない。あとは、前走1着のタイハクブラスト。短距離血統だけに、どこまで食込めるかだが、1900mの持ち時計は1番であり、こわい存在。あとは、前走7着だが、メジロライアン産駒だけに距離克服できるであろうフレアリングセレスか。

宇都宮競馬場は始めてである。場所は調べたものの、迷うのを見越して時間の余裕を持って出かけた。東北道鹿沼SAを出ようとした目の前を馬運車が通過、急いで追いかけてみると栃木ナンバー。これは宇都宮競馬場へ行くのであろうと、先導を頼んでついていく。簡単に到着した。前回の足利も同じ手で迷う事無く到着した。初めての競馬場は、この手に限りますね。ところで、到着したのは12時30分過ぎ。時間的にもこの馬運車には絶対アトラスエースが載って来たのだと思った。アトラスエースは足利在厩で当日輸送のはず。

パドックでのアトラスエースこのところの低温続きで北関東は2〜3日前に雪が降っただけに、レース当日は寒いであろうと防寒対策をして行ったが、拍子抜け。風がなくて晴天のため、日の当たるところは暖かいほど。絶好の競馬日和であった。

鞍上:早川順一騎手パドックでは、6アトラスエースはいつもの通り。-3kgの馬体重減は前走増加を戻しただけで全く問題無し。後ろを歩く7ユーシーアイドルは、腹周りにかけて冬毛が目立ち、汗もかいている。しかし、後肢の長い馬体は走りそうな気配が漂う。8ランニングホーマー、10スノートレオーネも冬毛が目立って馬体の見栄えがしない。この中で、良く見えたのは3マロンスラヴィック。走る気満々である。人気は、7、3、1、6、8の順であった。6アトラスエースは4番人気であるが、7、3が断然の人気で馬連280円。1本かぶりであった。6アトラスエースの鞍上は今回も栃木のリーディングジョッキー早川順一騎手である。返し馬:弾んでる!

返し馬は、例のとおり首を傾けながら、速足でコースを約1周。3角と4角の中間で、他の馬と輪乗りに入る。レース直前まで、そのまま。直前になってホームストレッチ前を駈足で駈け抜けてスタート地点に向かった。アトラスエースの足音はドタドタと地響きがすごい。スタート地点は2角直後の直線地点。宇都宮は1周1200mだから1周半強を走る計算になる。

 

ゴール前直線の攻防でも無いか!?レーススタート:中段にいますレースは時間どおりスタート。スタートは全馬きれいなスタートで、6アトラスエースは後ろに控える。1900mの距離を考えればこれは妥当な位置取りであろう。2ダイテンミノル、10スノートレオーネ、7ユーシーアイドルの3頭が第一集団を形成し、第2集団を離して逃げていく。第2集団は11フレアリングセレスを先頭に、ちょっと離れて3マロンスラヴィック、1セプテンバーナイン、6アトラスエース、8ランニングホーマー...と続く。6アトラスエースは7〜8番手を追走。前の3頭は4番手以下をドンドン離していく。ヤバイ、ちょっと離れ過ぎではないか。2周目の向こう流しまでこの調子で3頭が逃げていく。3角手前になってやっと、もう1頭の人気馬3が上がっていく。6アトラスエースはまだ動かない。流れに任せてじわじわと前を伺うだけ。3角を回って6アトラスエースが前に進出してきた。7はここで一気に先頭に。2、10は脱落。3が2番手にとりつく。6アトラスエースは最内を突いて3番手に。ここで6アトラスエースの脚色は前2頭と同じになって、追いつけない。後ろからも来ない。余裕の3着であった。

 

ゴール:3着でしたレース結果

馬名 体重 タイム/差
1 7 ユーシーアイドル -3 2.08.4
2 3 マロンスラヴィック -2 2
3 6 アトラスエース -3 2・1/2
4 8 ランニングホーマー +1 2・1/2
5 10 スノートレオーネ +2 クビ
6 4 タイハクブラスト -2 1
7 1 セプテンバーナイン -4 クビ
8 11 フレアリングセレス +3 クビ
9 5 スターテンション +15 2
10 9 ムサシクリエス -4 3・1/2
11 2 ダイテンミノル 0 2

今回はB3以下の特別戦で格上挑戦であった。強い2頭の馬を相手の3着は好走であろう。専門紙の評価も良くなかったので惨敗を懸念していたが、杞憂に終わった。嬉しい誤算であった。わざわざ観戦に行った甲斐が有ったというものである。しかし、アトラスエースは血統的にもオープン級の器だけに、ここらで成長を期待したいものである。専門紙にムラ駈けと指摘されているように、気性の成長が望まれる。

P.S.
レースが終わってメインレースも観ずに帰路に着いたが、またまた行きと同じナンバーの馬運車が目の前に現れた。レースが終わって40分。アトラスエースが載っているに違いない。行きも帰りも私の車を先導してくれるなんて、偶然?

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