アトラスエース「がんばる記」
1999年1月17日(日) 風神賞 サラ系C級
第7回足利3日目 第8レース(ダ1,800m) 晴 良
出走馬
馬 | 質 | 馬名 | 性 | 齢 | 騎手 | 斤量 | 厩舎 | 前走 |
1 | 先 | アサヒジーンズ | 牡 | 7 | 大木義 | 55 | (足)早川行 | 宇1/10 C1 早川順 55 ダ15 8着 492 |
2 | 差 | マウンテンフラット | 牡 | 7 | 高橋和 | 55 | (足)松代仁 | 宇12/30 C1・2 青木秀 55 ダ14 2着 475 |
3 | 差 | ダンスオブマジック | 牡 | 6 | 粂川 | 55 | (宇)平石正 | 宇1/6 C1選抜 粂川 54 ダ16 5着 455 |
4 | 差 | フジノアマゾン | 牝 | 5 | 小野三 | 54 | (足)長島恭 | 宇1/7 C1・2 小野三 54 ダ14 3着 413 |
5 | 差 | アリュール | 牡 | 6 | 鈴木正 | 55 | (宇)人見鉄 | 宇1/6 C1選抜 鈴木正 53 ダ16 4着 460 |
6 | 自 | アトラスエース | 牡 | 5 | 早川順 | 55 | (足)日野啓 | 宇12/25 C1下特 加藤和 53 ダ19 1着 475 |
7 | 差 | スターテンション | 牡 | 5 | 山口竜 | 53 | (宇)前田利 | 宇1/10 C2・3 山口竜 55 ダ14 2着 456 |
8 | 先 | ゴールドモーメント | セン | 6 | 加藤和 | 55 | (足)川原実 | 宇1/7 C1・2 加藤和 55 ダ14 2着 450 |
9 | 先 | ユウエーワース | 牝 | 6 | 森泰 | 53 | (足)佐藤裕 | 宇1/7 C3 森泰 54 ダ14 8着 445 |
1/10の宇都宮競馬に登録していたアトラスエースであったが、直前に回避。症状は軽微であったため、所属の足利開催に照準を合わせて来た。1/17の足利競馬8R風神賞である。レースはサラ系C級のダート1,800mである。実力馬アサヒジーンズが前走粘れず、前走1着はアトラスエースだけ。特別勝ちをしたアトラスエースが1番人気になることは確実であろう。
当日は雲一つ無い快晴。上州おろしの北風が強く、午前中はかなり寒かったようだが私が到着したころはそれほど寒くはなかった。とりわけ特観席はガラス張りということもあって、真夏のような暑さ。外に涼みに出るありさまであった。
さて、8R風神賞は14:45出走。人気はやはりアトラスエースが1番。次が上山からの再転入馬7スターテンション。以下、上山からの転入馬8ゴールドモーメント、同じく上山からの転入馬2マウンテンフラットと続く。賞金の稼ぎ頭1アサヒジーンズは前走の大敗で人気を下げて5番人気。
私自身アトラスエースとは初対面である。パドックに出てきたアトラスエースは鹿毛とはいえ、黒鹿毛に近く、顔は母そっくりの印象であった。幾分四肢より体が大きいタイプで、力が有りそうなタイプと感じた。
パドックでは落ち着きがあり、新井昭二牧場の生産馬がいつもやるボロをすることもない。冬毛が生えて、いかにも冴えない他馬とくらべて、馬体は映えていた。今回は以前騎乗していた栃木のリーディングジョッキー早川順騎手に手が戻り、厩舎サイドとしても確勝を期している様子が有り有りである。騎手が騎乗しても、さらにアトラスエースの気合は高まる一方。馬場入り後は、ホームストレッチ前を、鶴首にしながら速足で駆け抜ける。コースを半周したあと、駈足に入り、向こう正面を軽快に走り抜ける。ここ(ゴール板前)まで来てよと、願ったが途中で引き返して輪乗りの集団に入ってしまった。
レースは2コーナーを過ぎたあたりからスタートし、1度正面を通過後、もう1周する形である。時間どおりレーススタート。スタートで飛び出したのは6アトラスエース。真っ白な頭らくが目に鮮やかに入ってきた。しかし、すぐに押さえて2番手に位置取る。スタート直後は、5アリュールがハナに、6アトラスエースが続いて、その外側に8ゴールドモーメントが位置取る。1アサヒジーンズはチョット離れた内側を4番手で続く。5アリュール、6アトラスエース、8ゴールドモーメントはほぼ1/2馬身差で集団となって先行する。6アトラスエースは2頭に挟まれている。2頭に挟まれた間を行くのは、若い馬にとっては厳しい。その点、1アサヒジーンズは楽な4番手を追走している。
1周目の正面で、1アサヒジーンズが上がってきた。6アトラスエースは1アサヒジーンズ、8ゴールドモーメントの両方に後ろから突っつかれる形。これでは息もつけないよ。アトラスエースガンバレ!思わず声が出る。3コーナーでは8ゴールドモーメントが脱落。5アリュール、6アトラスエース、1アサヒジーンズが第1集団、4、8、3、2、7が第2集団と別れてしまう。直線に入った所で、1アサヒジーンズがそれまで内にいたのを、外に振って6アトラスエースの外に並びかける。5アリュールも逃げ粘っている。大外からは7スターテンションが差してきた。6アトラスエースは5、1の間で伸びようとするが伸びきれない。結局、直線力強く伸びた1アサヒジーンズと、粘った5アリュールがクビ差の死闘を展開し、6アトラスエースは1・1/2差の3着となった。7スターテンションが伸びて4着。8ゴールドモーメントも頑張って5着という結果であった。
1着のタイムを見てガク然。昨日の雷神賞(サラC4以下)の時計2.01.6にも及ばないタイムだった。逃げた馬にしてやられたレースだったのだ。逃げ馬不在のレースでどの馬が行くかと心配であったが、5アリュールの鈴木正騎手の技にしてやられた感じであった。
レース結果
順 馬 馬名 体重 タイム/差 1 1 アサヒジーンズ +2 2.02.4 2 5 アリュール -5 クビ 3 6 アトラスエース +3 1・1/2 4 7 スターテンション -11 3/4 5 8 ゴールドモーメント -4 クビ 6 3 ダンスオブマジック -2 クビ 7 2 マウンテンフラット 0 アタマ 8 4 フジノアマゾン +5 1・1/2 9 9 ユウエーワース +2 5
競馬に絶対は無いとはよく言うが、レースの展開次第でこの結果。5番人気、8番人気の馬単は万馬券であった。アトラスエースは苦しい展開でも、へこたれず3着に粘ったことを評価したい。この経験を糧に次回は勝って、更に上のクラスに挑戦してもらいたいものである。