ブレイクショット「がんばる記」
2000年1月15日(土) サラ系5歳以上 500万下
第1回中山5日目 第12レース (ダ1,200m) 晴れ 稍重
出走馬
馬 | 質 | 馬名 | 性 | 齢 | 騎手 | 斤量 | 厩舎 | 前走 |
1 | 追 | エーピーコジロウ | 牡 | 5 | 勝浦 | 56 | (美)平井 | 中山 1/8 500下 ダ12 勝浦56 15/16 490 |
2 | 先 | ノボパッション | 牡 | 5 | 江田照 | 56 | (美)伊藤伸 | 東京 4/25 500下 ダ14 小野55 6/14 490 |
3 | 先 | クリスタルホープ | セ | 5 | 大西 | 56 | (美)後藤 | 中山12/11 500下 ダ18 大西55 3/15 478 |
4 | 差 | ツキノゲット | 牡 | 5 | ▲江田勇 | 53 | (美)矢野照 | 福島 6/27 500下 ダ17 江田勇52 10/13 480 |
5 | 逃 | ケイエムチェーサー | 牡 | 5 | 吉永 | 56 | (美)吉永正 | 札幌 9/25 500下 芝12 吉永55 6/16 490 |
6 | 差 | ブレイクショット | 牡 | 7 | 沢 | 56 | (美)沢 | 東京 6/7 500下 芝14 沢56 10/16 462 |
7 | 差 | ナスノカチドキ | セ | 6 | 小林淳 | 57 | (美)柴崎 | 中山 1/6 500下 ダ12 菊池憲54 10/16 516 |
8 | 差 | ホクトフレッチェ | 牡 | 5 | 的場 | 56 | (美)中野隆 | 中山 9/11 500下 芝12 佐藤年52 8/15 464 |
9 | 差 | シルクブラッド | セ | 6 | 水野 | 57 | (美)田村駿 | 中山 1/5 500下 ダ12 水野57 10/16 428 |
10 | 先 | ダイワジアン | 牡 | 5 | 菊沢隆 | 56 | (美)上原 | 中山12/5 500下 ダ18 ロバーツ55 6/16 490 |
11 | 逃 | ロイヤルモガンボ | 牡 | 5 | 郷原 | 56 | (美)郷原 | 中山12/25 500下 ダ12 郷原55 14/16 528 |
12 | 差 | アイネスソロモン | 牡 | 6 | ☆北村宏 | 56 | (美)嶋田 | 福島6/20 尾瀬(900下)芝12 菊沢隆57 2/16 494 |
13 | 先 | グランパルファム | 牝 | 5 | 横山典 | 54 | (美)南田 | 東京10/22 500下 芝14 横山典53 6/11 424 |
14 | 逃 | ショウナンカイガン | セ | 6 | 小野 | 57 | (美)柴田人 | 福島 9/14 フェイ ダ16 中館56 13/13 502 |
15 | 差 | ロデオドライブ | 牡 | 6 | 柴田善 | 57 | (美)伊藤圭 | 東京11/14 500下 ダ14 柴田善57 5/13 444 |
16 | 追 | ニシノモリタカ | 牝 | 5 | 徳吉 | 54 | (美)杉浦 | 中山12/11 500下 ダ12 徳吉53 10/16 412 |
一昨年、6月7日。忘れもしない。ミヤシロブルボンのダービー出走の興奮も覚めやらぬ、直後の第12レースに出走したブレイクショット。健闘むなしく10着に敗れたが、その時には次走までに、こんなにも手間取るとは思いもしなかった。あの大敗は脚元にかなりの無理があったためだったのか。それ以来、1年7ヶ月、脚部不安にさいなまれ、トレセン・厩舎を何度往復したのであろうか。ともあれ、ここに無事復活できたことは、ブレイクショット自身の頑張りもあろうが、トレセン・厩舎関係者の努力の賜物でもあろう。あらためて感謝したい。
それまで、一貫して芝を使われ、人気になりながらも1勝止まりで何度悔しい思いをしたことだろう。今回は、長期の休養明けであり、まずは無事完走することを願って、中山競馬場に向かった。レースは最終12Rであり、人影はまばら。でも、パドックには小さいながらも「BREAK SHOT」の横断幕(というには少々小さかったけど)が掲げられていた。JOYの一口オーナーさんであろう。思うような成績が残せなくても、こんなに応援してくれる人がいてブレイクショットは幸せ者である。
さて、パドック。ブレイクショットは馬番通り6番目に出てきた。昔日の金髪に近い栗毛は年をとったためか、いささか黒っぽくなっていた。馬体重は+4kgと大幅な増加はない。パドックで斜に構えて大きくストライドをとる歩き方は相変わらずである。この歩き方を見て嬉しくなってしまった。「変わらないなあ」。しかし、右前肢の出方が少々突っ張ったように見える。痛めた肢はどこか知らないのだが、やはり影響があるのであろうか。少々不安を感じた。そうこうしているうちに、止まれの合図。沢厩舎主戦の沢昭典騎手がブレイクショットに跨る。「無事、完走してね!」と祈らずにはいられなかった。
人気は5歳のダイワジアン。前走500万下ダート1800mを6着も、4歳では短距離を一貫して使われ掲示板を外していないのが人気の理由か。2番人気は、グランパルファムと、これも5歳勢。母タケノファルコンは言わずと知れたホクトベガの母、つまり全妹。前走芝からのダート替わりがどう出るか。次いで、7ヶ月の休養明けながら、900万下から降級の実績馬アイネスソロモン。ダート1200を中心に使われている。4番手以下は、クリスタルホープ、ロイヤルモガンボ、ロデオドライブと続き、そろそろ勝ち上がりたいメンバーか。ブレイクショットは13番人気。パドックに入ってきた時は単勝60倍台であったが、どんどん人気が落ちて80倍台まで落ちてしまった。やはりパドックの気配かな。しかし、複勝は10倍台から7倍あたりまでアップ。?JOYの応援馬券かな?
馬場入り。久しぶりの競馬場で興奮したのか。ブレイクショットは口を割っていやいや。騎手が手を焼くようなヤンチャ振りを繰り返している。そのまま駈歩に入っても首を空に向けたまま走っている。正面スタンド前から、向こう正面までずっと口を割ったままだ。少々溜め息が出たが、ブレイクショットらしいといえばブレイクショットらしい...まあ、レースに出られて喜んでいるのでしょう。
レーススタート。ハナを切ったのは逃げ馬、11ロイヤルモガンボ。13グランパルファム、15ロデオドライブが並んで2馬身後ろを追走。その後ろを、8ホクトフレッチェ、2ノボパッション、10ダイワジアンと続く。先行したい10ダイワジアンは出遅れた様子。6ブレイクショットは控えて11番手あたり。3コーナー手前で10ダイワジアンがじわりと上がって、8ホクトフレッチェ、2ノボパッションを交わして4番手に上がる。3コーナーへは11ロイヤルモガンボが先頭で入る。2、3番手は変わらず。
4コーナーで10ダイワジアンがさらに前との差を詰める。しかし、なおも先頭は2馬身差で11ロイヤルモガンボ。直線に向いて残り200m。10ダイワジアンが一気に先頭に立つ。大外後方から14ショウナンカイガンがすごい勢いで追い上げてくる。しかし、ゴールまで10ダイワジアンが粘って、ハナ差14ショウナンカイガンを押さえて勝利。3着は粘った11ロイヤルモガンボ。6ブレイクショットは終始後方のまま、15着であった。
レース結果
順 馬 馬名 体重 増減 タイム/差 1 10 ダイワジアン 490 0 1.11.7 2 14 ショウナンカイガン 500 -2 ハナ 3 11 ロイヤルモガンボ 532 +4 3 4 13 グランパルファム 418 -6 1・1/4 5 12 アイネスソロモン 506 +12 クビ 6 15 ロデオドライブ 468 +24 3/4 7 7 ナスノカチドキ 508 -8 1・1/2 8 3 クリスタルホープ 476 -2 クビ 9 16 ニシノモリタカ 414 +2 クビ 10 8 ホクトフレッチェ 472 +8 1/2 11 2 ノボパッション 514 +24 3/4 12 1 エーピーコジロウ 486 -4 ハナ 13 5 ケイエムチェーサー 492 +2 1/2 14 9 シルクブラッド 424 -4 ハナ 15 6 ブレイクショット 466 +4 2 16 4 ツキノゲット 492 +12 3・1/2
1年7ヶ月の休養明け。初めてのダート。忙しい1200m。トリプルの悪条件が重なっても、無事完走できたことで良しとしよう。今回は、ブレイクショットにとってはレース勘を取り戻すこと、痛みも無く走ることができることを示すレースであったはず。
芝よりもダートの方が脚元に優しいので、今後はダート中心に使われるのであろうか。しかし、兄弟姉妹もダートで活躍しているのを見れば、ブレイクショットもダートでも十分やれるはずである。
今後、徐々にダートに慣れて力を発揮してくれることを期待したい。