アキタオーカン「がんばる記」

1999年12月5日(日) 第27回 若竹賞 アラブ系3歳
第17回上山1日目 第9レース(ダ1,700m) 曇り 不良

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 ヤマノダイオー 3 小国 56 (上)渡辺徹 上山11/23 3歳A1 小国54 ダ15 1/8 485
2 スペシャルファスト 3 須田 53 (上)峯田 上山11/21 3歳A2 前野53 ダ15 4/9 435
3 フラワーグローリー 3 関本淳 53 (上)湯山 上山11/23 3歳A1 関本淳53 ダ15 3/8 455
4 ヨザクラセンプー 3 鈴木義 54 (上)秋葉 上山 9/15 3歳A1 鈴木義53 ダ15 8/9 420
5 アオイリュウセイ 3 前野 56 (上)秋葉 上山11/23 3歳A1 前野54 ダ15 2/8 487
6 ワタリキングス 3 山田 55 (上)大田 上山11/21 3歳A2 山田54 ダ15 1/9 433
7 アキタオーカン 3 関本秀 56 (上)佐英 上山11/23 3歳A1 関本秀55 ダ15 4/8 467
8 ブルードレス 3 水戸 54 (上)大田 上山11/23 若松特別 小国54 ダ15 3/11 430
9 モリノサチフジ 3 鈴木勝 53 (上)鈴木松 上山11/21 3歳A2 鈴木勝53 ダ15 9/9 390
10 ミカワサンマン 3 千場 54 (上)佐英 上山11/23 3歳A1 千場53 ダ15 5/8 465

8/31の若草賞以来、4、3、2、4着と、斤量55kgを背負って苦戦続きのアキタオーカン。一方、若草賞で下した、アオイリュウセイ、ヤマノダイオーがそれ以後、3歳A1競走の優勝を分け合っている。今回も、この2頭が抜けていることは間違いないだろう。しかし、そこは本番に強いアキタオーカン、良いレースをしてくれるものと信じて、上山競馬場に向かった。

返し馬。さっそうと...僕がアキタオーカンだ当日は、ここのところの雪模様もやんで曇り空。しかし、馬場は不良で、この時期の上山競馬場はこんなものか。不良と言っても風でかなり乾いてきて、見た目は重の感じ。レースは速い決着になるであろう。パドックのアキタオーカン、今回は落ち着いているようだ。しかし周回につれて前回と比べ、心なしか元気が無い気がしてきた。新聞紙上では、追い切りのようすは同厩、ミカワサンマンと合わせて勢いの面で見劣ったとのこと。斤量も初の56kgと重くなり、若干の不安がよぎる。関本秀騎手が跨って、馬場へ。いつものようにパドックでメンコをはずして入場。返し馬も軽く気合いをつけた程度であった。

人気は好調、アオイリュウセイ、ヤマノダイオーが1、2番人気。続いて、我がアキタオーカンが3番人気。以下、フラワーグローリー、ミカワサンマンワタリキングスヨザクラセンプー、ブルードレス、モリノサチフジ、スペシャルファストの順。

1周目正面スタンド前レースは2コーナーからスタートし、1周と3/4を周回する。スタートして先頭に立ったのは4ヨザクラセンプー、2馬身離れて1ヤマノダイオー、さらに5アオイリュウセイ、7アキタオーカン、8ブルードレスが差もなく追走。1周目の正面スタンド前では、4ヨザクラセンプーが先頭。半馬身差で1ヤマノダイオー、さらに半馬身外に5アオイリュウセイ、その外に7アキタオーカンが楽に追走する。内に3フラワーグローリーが進出。そのまま、1、2コーナーを回って向こう正面へ。

3コーナー手前あたりから、ややペースが上がってくる。4ヨザクラセンプーは脱落してズルズル後退。1ヤマノダイオーが先頭に出る。5アオイリュウセイ、7アキタオーカンと追走して、1、2、3番人気のマッチレースの様相。しかし、4コーナー手前から7アキタオーカンが遅れはじめる。騎手が必死にムチを入れるが、もう交わす脚はない。内から3フラワーグローリーが3番手に上がる勢い。4コーナーを回って、先頭の2頭が抜け出して一騎打ち。続いて、3フラワーグローリーが1歩抜け出し、7アキタオーカンは置いていかれる。残り100mで5アオイリュウセイが1ヤマノダイオーを突き放して1着。3着に3フラワーグローリーが1馬身差で入る。7アキタオーカンは10ミカワサンマン、2スペシャルファスト、6ワタリキングスにも交わされて7着であった。

ゴール!7着でしたレース結果

馬名 体重 増減 タイム/差
1 5 アオイリュウセイ 490 +3 1.52.1
2 1 ヤマノダイオー 482 -3 1
3 3 フラワーグローリー 457 +2 1
4 10 ミカワサンマン 465 0 3/4
5 2 スペシャルファスト 440 +5 クビ
6 6 ワタリキングス 438 +5 アタマ
7 7 アキタオーカン 462 -5 3/4
8 8 ブルードレス 432 +2 2
9 9 モリノサチフジ 391 +1 大差
10 4 ヨザクラセンプー 407 -13 大差

厩舎にてレース後、佐藤英一厩舎に伺い、厩務員さんとお話をした。佐藤厩務員談、「今日はやはり、斤量が応えたようだね。いくぶん重目でもあった。でも、この仔は春先弱くて、なかなかレースに使えなかった。能力がある馬だら無理をして、先々に影響するといけないので無理しなかったよ。まだ、実が入っていなくて、体だけ大きくなっている。それが証拠に、脚がスラっとしているでしょう。まだまだ成長するよ。4歳になったら絶対走るから、待ってて下さい。応援して下さいね」。

負けた暗さは微塵もなかった。これから4歳に向かって明るい未来を感じさせてくれた。

上山はこれで今年度の競馬は終了。調教師サイドから、まだ決定ではないが、園田、あるいは福山に移籍の話があると聞いた。アラブ競馬のメッカ、園田、福山への移籍はアキタオーカン本人にとっては歓迎であろう。温かいところでパワーアップしたアキタオーカンを見せてもらいたい。来年が楽しみになった。

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