テンリエリート「がんばる記」

1999年10月13日(水) 第37回 六甲盃 アラブ系4歳
第13回園田5日目 第10レース(ダ2,400m) 曇り 良

出走馬

馬名 騎手 斤量 厩舎 前走
1 ハクタイトル 4 田中 54 (西)西村守 園田9/22 六甲TR 田中52 ダ187 6/8 465
2 ワシュウジョージ 4 小牧太 55 (園)曾和直 園田9/09 S1 小牧太55 ダ170 3/11 458
3 ワンダーキャッスル 4 岩田 55 (園)田中道 園田9/22 A1-1 田中54 ダ170 3/12 461
4 スーパーチャレンジ 4 平松 55 (園)利國雪 園田9/22 六甲TR 平松54 ダ187 3/8 475
5 ニシノハクリュウ 4 松平 55 (園)山元紀 園田9/22 六甲TR 松平55 ダ187 1/8 461
6 テンリエリート 4 米田 55 (園)前田高 園田9/22 六甲TR 米田55 ダ187 2/8 468
7 フジノガッサン 4 永島 55 (園)利國雪 園田9/22 A1-1 岩永52 ダ170 1/12 456

園田4歳3冠最終戦、六甲盃はJRAでいえば菊花賞。ダートの2400mは長距離なのである。ここに、逃げのテンリエリートが出走。騎手の手腕が問われるレースである。前走、六甲盃トライアル1870mで、ニシノハクリュウにハナ差、敗れる悔しい敗戦。鞍上、米田騎手も、そのくやしさをこのレースにぶつけて欲しいもの。

テンリエリートにとっての朗報はメンバーが手薄になり、他に逃げ馬がいないこと。楽な逃げがはまればワシュウジョージの鼻を明かすことも可能。ここにきて追い切りラップの更新という、体調面のアップも加わって期待は一層高まる。全日本アラブ優駿で僅差の2着と、強い競馬のワシュウジョージを負かすのは並大抵ではないかもしれないが、そこは競馬、絶対はないはず。

スタート直後.先頭人気はやはり、2ワシュウジョージ。前走掛かりぎみに行ったことが敗戦につながっただけに、一抹の不安があるとは厩務員の弁。2番人気は5ニシノハクリュウ。六甲盃トライアルでは、ハナ差テンリエリートを押さえただけに、厩舎サイドもワシュウジョージには一目置くも、他馬に対しては自信満々。3番人気は我が、テンリエリート。前田高明厩舎所属の、主戦米田騎手の弁、「前走は、まだ夏負けが少し残っていた。それでゴール前の踏ん張りが効かなかったと思う。今回の追い切りは雨で時計が出やすかったとはいえ、申し分ない手応えであった。確かに距離面などにおけるワシュウジョージの実績は認めるが、悔いのないレースをすればと思っている」。4番人気は、唯一の牝馬1ハクタイトルから、以下、4スーパーチャレンジ、3ワンダーキャッスル、7フジノガッサンの順。

1周目向こう正面2周目メインスタンド前を行くレース。スタートから予想通り、6テンリエリートが逃げる。5ニシノハクリュウ、3ワンダーキャッスル、4スーパーチャレンジが1馬身半おいて雁行で追走。さらに、直ぐ後ろを2ワシュウジョージ、7フジノガッサンと追走。1ハクタイトルが最後方で、1周目の1コーナーを周る。向こう正面では6テンリエリートが1馬身半開けて楽に逃げている。5ニシノハクリュウ、3ワンダーキャッスルと続いて、2馬身半後ろに4スーパーチャレンジ。前4頭を見ながら2ワシュウジョージが続く。隊列は若干縦長に。この体勢で最終コーナーを抜け出す。

最終コーナー、ワシュウが襲いかかる2周目、正面スタンド前では4スーパーチャレンジが押さえ切れないのか、6テンリエリートに並びかける。しかし6テンリエリートは慌てず、余裕を持って走り続け、4スーパーチャレンジは控える。向こう正面を過ぎ、3コーナー手前で2ワシュウジョージが僅かにスパートをかけ、外をじわりと上がってくる。残り400mで2ワシュウジョージが先頭6テンリエリートに並びかける。2ワシュウジョージは持ったままなのに比べ、6テンリエリートの米田騎手は手綱をしごきはじめる。4コーナーを回って、内5ニシノハクリュウ、外2ワシュウジョージに交わされて6テンリエリートは3番手。5ニシノハクリュウが1歩早く抜け出して先頭に。あと100mで2ワシュウジョージの鞍上小牧太が一気に追う。2頭の追い比べで後続は離される一方。

ワシュウジョージが鋭く先頭に出る強い勝ち方で、5ニシノハクリュウを1馬身半押さえて優勝。6テンリエリートは直線頑張るも、4スーパーチャレンジ、3ワンダーキャッスルに差されて5着であった。ゴール前(3番手の内)

レース結果

馬名 体重 増減 タイム/差
1 2 ワシュウジョージ 457 -1 2:42.4
2 5 ニシノハクリュウ 465 +4 1・1/2
3 4 スーパーチャレンジ 472 -3 7
4 3 ワンダーキャッスル 461 0 1
5 6 テンリエリート 471 +3 1/2
6 1 ハクタイトル 460 -5 5
7 7 フジノガッサン 459 +3 1・1/2

 

長距離の逃げ馬、はまれば好走ということもあるが、今回は強い馬にねじ伏せられたという印象。レースも、楽に逃げられたとはいえ、道中窮屈な逃げをしてしまったのではないか。騎手と馬とのコミュニケーションが大事だという気がした。

とはいえ、テンリエリートの力はまだまだ十分発揮していない。今後も重賞を狙って活躍を期待している。

注)GreenChannelのTV映像をお借りしました。改めて、お礼申し上げます。

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